偏印へんいん
意味と読み方
偏印は、学びや助けなど自分を支える働きの一つを表す語です。日干を生む五行で、日干と陰陽が同じ干につける名前です。甲の日干なら壬が偏印になります。日干を支える点では正印と共通しますが、陰陽の組み合わせが異なるため別の名前がつきます。伝統的には型にはまらない知識や間接的な助けを読むこともありますが、本人の才能や家族構成を一つの星で決めるものではありません。
たとえば日干の力が足りない命式では、偏印も支えになりえます。一方、食神との関係を「倒食」と呼んで注意する古典もあるため、何を助け、何を妨げる位置にあるかを見ます。正印より劣るという意味ではありません。
詳しく知る:成立条件・原典・解釈
意味
偏印(へんいん)は、十神(十星)の1つで、日干を生む五行のうち、日干と陰陽が同じ干にあたる星です(正印は日干と陰陽が異なる干)。日干を養う母のような役割を持つ点で正印と共通しますが、偏印は正印よりも偏った関わり方をする星として位置づけられます。
原典での記述
宋代の『淵海子平』「六親総篇」には、日干を基準とした十神の説明の中に「正印正母;偏印偏母及祖父也」(正印は正しい母、偏印は偏った母、および祖父にあたる)とあり、偏印という語そのものと、正印との対比が一次資料として確認できます。
正印との違い
『淵海子平』の記述では、正印が実の母を表すのに対し、偏印は継母や祖父にあたる存在として位置づけられています。四柱推命では、日干と同じ陰陽の干から生まれる関係を「偏」、異なる陰陽の干から生まれる関係を「正」と呼び分ける整理が広く行われており、偏印もこの整理に沿った名前です。
命式での見方
偏印は、伝統的には祖父母や副業、変則的な学びなどに関わる星として説明されることがあります。命式に偏印が強く出ている場合、正印が強く出ている場合とは異なる性質として読み分けられます。日干が弱く印(正印・偏印)を必要とする命式では、偏印も正印と同じく日干を助ける働きとして評価されます。
本サイトでの扱い
当サイトでは、日干と月支・年支・日支・時支の蔵干、および他の天干との五行・陰陽の関係から偏印を判定し、通変星の1つとして命式に表示します。偏印の意味づけについては、伝統的な位置づけ(正印との対比)を踏まえたうえで、断定的な性格判断としてではなく、命式を読む手がかりの1つとして紹介します。命式に偏印が複数出ている場合と、正印と偏印が両方出ている場合とでは、読み方を分けて説明します。
流派による違いと、本サイトでの扱い
偏印と正印は、いずれも日干を生じる五行から求めます。日干との陰陽が同じなら偏印、異なれば正印です。星の名前だけで親子関係や性格を決めるものではありません。
出典・参考文献
- 淵海子平(宋・徐大升 編) 六親総篇
- 淵海子平 基礎、六親總篇(本文行199–243、1100–1118)
- 三命通會 巻六 論印綬、論傷官、論食神(本文行467–509付近)