格局

潤下格じゅんかかく

意味と読み方

潤下格は、専旺格のうち水の勢いが命式を強く占める型です。「潤下」は水がうるおしながら下へ流れる性質を表す古い言い方です。日干が水に属し、季節や地支も水のまとまりを支えるかを確かめます。水の干があるだけで成立する格ではありません。

たとえば水が多くても、土の制する力やほかの五行との結びつきが強ければ、別の読みになります。水の勢いが命式全体の軸となるかを見てから、巡る運がその流れを助けるかを考えます。潤下格という名は人格の「流されやすさ」や健康状態を示さず、古典の五行の比喩に由来する型名です。

壬日で申・子・辰が水のまとまりをつくる例は候補です。季節と土の働きも確認してから型を決めます。子があるだけでなく、水のまとまりを支えるほかの支も見ます。

詳しく知る:成立条件・原典・解釈

意味

潤下格は、専旺格5種のうちのひとつで、日干が壬・癸(水)にあたり、地支が水の局(亥子丑の方合、または申子辰の三合)で強く占められている場合に成立します。水が下へ潤い流れる性質にちなんで名付けられた型です。

原典での記述

一方秀氣定為奇,五氣元来是四時

滴天髓「順局」の一方秀気の原理が典拠とされ、潤下という個別名称は後世の命例注釈のなかで定着したものと考えられています。書経・洪範の「水曰潤下」という古い言い回しを踏まえ、水が低きに流れる性質になぞらえて名付けられたと考えられています。

命式での見方

成立する例として、日干が壬・癸で、地支に亥子丑、または申子辰がそろい、これを剋する土気がほぼ存在しない場合に潤下格の候補となります。逆に成立しない例として、水局がそろっていても、命式のどこかに辰や戌未丑といった土の地支が強く残っている場合は、水の勢いに対する剋があるとみなされ、潤下格としては認められません。

成り立ちと歴史

「潤下」は書経・洪範の五行の性質を表す言い回し(水曰潤下)に由来するとされ、専旺格の分類が整理される過程で水の局に当てられました。

本サイトでの扱い

本サイトは日干が水で地支に水局がそろい、土気による剋がほぼ無い命式について、潤下格を判定します。

関連する用語とのつながり

潤下格は専旺格5種のひとつで、木の曲直格・火の炎上格・土の稼穡格・金の従革格と共通の原理(一方秀気)を持ちます。成立条件の考え方はこれら4種にも共通して当てはまります。

よくある誤解

潤下格=水が多ければ自動的に成立する、という理解は単純化しすぎとされます。局が方合・三合として完全にそろっているか、土気による剋が本当に無いかまで確認して初めて成立するとされます。

命式の天干にも壬・癸が複数透っていると、地支の局とあわせて水の勢いがより明確になり、潤下格としての読み方に説得力が増すとされます。

流派による違いと、本サイトでの扱い

滴天髓「順局」の一方之秀気(一方位の五行が極めて純粋に揃う命式)の原理が専旺格の一次典拠。「曲直仁寿格」等の個別名称は滴天髓闡微(任鉄樵注)や淵海子平・神峰通考など後世の命例注釈で定着しており、沈孝瞻の子平真詮には専旺格の体系的な章はない。
曲直・炎上・稼穡・従革・潤下という名前は、書経「洪範」が五行の性質を述べた語(木は曲直、火は炎上、土は稼穡、金は従革、水は潤下)に由来します。
子平真詮も「論雑格」で、一つの五行が全体をそろえる形を格の一つとして短く挙げています。

出典・参考文献