絶ぜつ
意味と読み方
絶は、前の流れがいったん途切れる場面になぞらえた段階名です。十二運では、日干と地支の組み合わせを説明するために使います。
人間関係や生命が絶えるという断定ではありません。次の胎・養へ続く循環の比喩なので、単独で良し悪しを決めず命式全体の補助情報として見ます。
詳しく知る:成立条件・原典・解釈
意味
絶(ぜつ)は十二運の第十段階で、日干の気がその地支においていったん完全に絶える状態を表します。
原典での記述
以萬物在地中未有其象,如母腹空,未有物也
三命通會 巻二は絶を「万物が地中にあってまだ形をなさない段階」とし、母の胎内がまだ空で何もない状態にたとえています。
命式での見方
日干から見て特定の地支が絶にあたる場合、その柱は日干を支える根としてはほとんど機能しないとされます。ただし絶の次には胎(新たな生命の始まり)が続くため、循環のなかの一過程として理解されます。
成り立ちと歴史
絶は、人の一生になぞらえた十二運のなかで、死・墓を経て気が完全にゼロに戻る段階として位置づけられ、次の胎(受胎)へと生命が再び始まる転換点にあたります。
流派による違い
絶を強い凶意として扱う通俗的な解説もありますが、子平真詮・滴天髄の系統では循環の一過程として中立的に扱う立場が基本です。
日干ごとの位置(十干×十二運)
気がいったん完全に絶える第十段階です。日干ごとに絶にあたる地支は次のとおりです。
- 甲:申
- 乙:酉
- 丙:亥
- 丁:子
- 戊:亥
- 己:子
- 庚:寅
- 辛:卯
- 壬:巳
- 癸:午
命式での見方(具体例)
たとえば日干が庚(金)で日支に寅があれば、寅は庚の絶にあたります。次の胎(新たな生命の兆し)につながる循環の一過程として理解し、字面だけで強い凶意を読み取ることは避けます。
解釈の幅とよくある誤解
絶は十二運の循環のなかでもっとも気が薄い底の段階ですが、次に続く胎(新しい生命の兆し)へとつながる転換点でもあります。字面の強さから凶意を強調する通俗的な解説がある一方、子平真詮・滴天髄の系統では、循環全体のなかの一過程として中立的に理解することを重視します。絶にあたる柱があっても、他の柱からの支援や格局の構成しだいで、命式全体としての評価は変わります。
本サイトでの扱い
当サイトでは絶を字面どおりの凶意で扱わず、通根がもっとも弱い段階の一つとして中立的に記述します。
流派による違いと、本サイトでの扱い
十二運は日干と地支の関係を、生長や衰えなどの段階になぞらえた見方です。名前を現実の健康・寿命・成功に直結させず、命式全体と合わせて読みます。
出典・参考文献
- 淵海子平(宋・徐大升)
- 三命通會(明・萬民英) 巻二 論五行旺相休囚死并寄生十二宮
- 三命通會/卷二「論五行旺相休囚死並寄生十二宮」 第8節