十二運

十二運じゅうにうん

意味と読み方

十二運は、植物の育ち方や人の一生を借りて、干支の関係を十二の名前で並べた見方です。日干から地支を見て、長生から養までの段階名を付けます。

実際の人生を十二期に分けるものではありません。病・死・絶を健康や寿命の予告と読まず、月令・蔵干などと合わせる補助情報として扱います。

詳しく知る:成立条件・原典・解釈

意味

十二運(じゅうにうん)は、日干の気の強弱を、人の一生(誕生から死、再生まで)になぞらえて十二段階に分けた考え方です。長生・沐浴・冠帯・建禄(臨官)・帝旺・衰・病・死・墓・絶・胎・養の順に巡ります。

原典での記述

十二運(十二長生)の表は、淵海子平・三命通会など宋代以降の子平術の文献に整理された形で伝わっています。陽干は十二支を順行し、陰干は逆行するという配当(陽順陰逆)が広く用いられます。

命式での見方

四柱それぞれの地支が日干にとって十二運のどの段階にあたるかを見ることで、通根の強さの目安とします。たとえば日干が甲で、日支・月支に亥(長生)や卯(帝旺)があれば根が強いと見ます。

成り立ちと歴史

十二運の思想は、五行の気が季節のなかで生まれ、盛り、衰え、再び生まれるという循環観を、人の一生の比喩に重ねたものです。子平術が体系化される宋代から明清にかけて、命式分析の基礎的な道具として定着しました。

流派による違い

陰干の十二運を陽干と同じ表(順行のみ)で扱う簡易な流儀と、陽順陰逆の原則どおりに逆行させる流儀があり、日本の実務書でも扱いが分かれることがあります。子平真詮・滴天髄の系統は陽順陰逆を基本とします。

陰陽同生同死をめぐる議論

十二運の配当には、陽干は実際の相生順序(五行が生まれる自然な順番)どおりに地支を巡り、陰干は同じ五行のなかで陽干と正反対の地支から逆順に巡るという「陽順陰逆」の規則が広く使われています。この結果、たとえば甲木(陽)の長生は亥(水生木で自然な相生)にあたりますが、乙木(陰)の長生は午にあたり、相生の順序とは一致しません。一方で、陰干と陽干がまったく同じ地支で長生・帝旺・墓などを迎えるとする「陰陽同生同死」(例:甲乙ともに亥で長生とする簡略な考え方)を採る流派・実務書も存在し、両者は前提が異なるため単純に優劣をつけられるものではありません。

十干それぞれの長生地支

  • 甲(陽木):長生=亥(順行)
  • 乙(陰木):長生=午(逆行)
  • 丙(陽火)・戊(陽土):長生=寅(順行)
  • 丁(陰火)・己(陰土):長生=酉(逆行)
  • 庚(陽金):長生=巳(順行)
  • 辛(陰金):長生=子(逆行)
  • 壬(陽水):長生=申(順行)
  • 癸(陰水):長生=卯(逆行)

戊己(土)は、五行のなかで土だけが独立した季節を持たないため、慣例として丙丁(火)と同じ地支に長生を配する方式が広く使われています。これは、土用(季節の変わり目)が火の勢いの延長として扱われてきた歴史的な経緯によるとされます。

本サイトでの扱い

当サイトでは十二運を陽順陰逆の原則で算出し、通根の強さを見る補助的な指標として用います。格局・用神の判定は蔵干・司令干などより構造的な根拠を主とし、十二運の吉凶(沐浴=桃花など)を単独の断定材料にはしません。

出典・参考文献