衰すい
意味と読み方
衰は、季節の盛りを過ぎて変化へ向かう場面になぞらえた言葉です。十二運では、日干と地支の組み合わせを表す段階名です。
老化や能力低下を言い当てる言葉ではありません。帝旺の後に置く記号として、命式の並びを説明するために使います。
詳しく知る:成立条件・原典・解釈
意味
衰(すい)は十二運の第六段階で、帝旺の絶頂を過ぎ、日干の気が徐々に弱まり始める時期を表します。
原典での記述
萬物形衰,如人之氣衰也
三命通會 巻二は衰を「万物の形が衰える段階」とし、人の気力が衰えていく様子にたとえています。
命式での見方
日干から見て特定の地支が衰にあたる場合、その柱の根としての強さは帝旺・建禄に比べて弱まるものの、病・死・墓・絶に比べればなお一定の支えがあるとされます。
成り立ちと歴史
衰は、人の一生を長生から絶までの十二段階になぞらえる思想のなかで、壮年から老年への移行を象徴する段階として位置づけられています。
流派による違い
衰を弱運とみなし控えめに評価する立場が一般的ですが、その弱まり方の度合いをどこまで数値化するかは流派・実務書によって差があります。
日干ごとの位置(十干×十二運)
帝旺の絶頂を過ぎ、気が徐々に弱まり始める第六段階です。日干ごとに衰にあたる地支は次のとおりです。
- 甲:辰
- 乙:丑
- 丙:未
- 丁:辰
- 戊:未
- 己:辰
- 庚:戌
- 辛:未
- 壬:丑
- 癸:戌
命式での見方(具体例)
たとえば日干が甲(木)で日支に辰があれば、辰は甲の衰にあたります。同じ辰でも、日干が戊(土)であれば冠帯、日干が己(土)であれば衰にあたり、同じ地支でも日干によって十二運の段階が異なる点に注意が必要です。
解釈の幅とよくある誤解
衰は「弱まる」という字面から、通俗的な解説では過度に凶意を強調されがちですが、十二運の循環全体で見れば、帝旺の直後にあたり、まだ病・死・墓に比べれば一定の力を残す段階です。子平真詮が「得時なら旺、失時なら衰と単純に見るのは死法である」と戒めるように、衰の一字だけで運勢を断定せず、四柱全体の通根の有無とあわせて判断することが重要です。
本サイトでの扱い
当サイトでは衰を通根の強さを見る補助的な指標の一つとして扱い、格局・用神の判定における主たる根拠にはしません。
流派による違いと、本サイトでの扱い
十二運は日干と地支の関係を、生長や衰えなどの段階になぞらえた見方です。名前を現実の健康・寿命・成功に直結させず、命式全体と合わせて読みます。
出典・参考文献
- 淵海子平(宋・徐大升)
- 三命通會(明・萬民英) 巻二 論五行旺相休囚死并寄生十二宮
- 三命通會/卷二「論五行旺相休囚死並寄生十二宮」 第8節