起運きうん
意味と読み方
起運は、生まれてから最初の大運へ入るまでの年齢・時期を求めることです。大運は十年ごとに進みますが、全員が満十歳で最初の大運に入るわけではありません。生まれた日時と前後の節入りまでの間隔をもとに、その人ごとの開始時期を定めます。
たとえば同じ年の生まれでも、節入りの直前に生まれた人と直後に生まれた人では、最初の切り替わりの時期が異なりえます。さらに順行か逆行かで、どちら側の節入りを参照するかが変わります。起運は人生の運が「始まる」瞬間という意味ではなく、大運表の最初の区切りを計算するための用語です。出生時刻が不明なら境界の扱いに注意が必要です。
起運が三歳前後なら、最初の大運が三歳前後から始まるという意味です。生まれてから三年間が無運という意味ではありません。
詳しく知る:成立条件・原典・解釈
意味
起運(きうん)は、生まれてから最初の大運(10年ごとに切り替わる運気の区切り)が始まるまでの年数・時期を指します。大運は生まれた瞬間から始まるのではなく、この起運の時期を経てから最初の大運に入るという考え方が四柱推命の伝統的な計算方法です。
原典での記述
明代の『三命通會』巻二「論大運」には、大運の順逆と起運の計算方法について「陽男陰女,大運以生日後未來節氣日時為數,順而行之。陰男陽女,大運以生日前過去節氣日時為數,逆而行之」(陽の男・陰の女は、生まれた日から後の節気までの日数で順に進める。陰の男・陽の女は、生まれた日から前の節気までの日数で逆に進める)とあり、性別と生まれ年の陰陽によって順行・逆行が決まることが記されています。
日数を年数に換算する方法
同じ「論大運」には「一月之中,有三百六十時,折除節氣,算計三千六百日,為一辰之十歳也」とあり、節気までの日数を一定の比率(おおむね3日を1年とする換算)で年数に置き換える方法が示されています。同書はまた、当時すでに広まっていた簡便な数え方(生まれてから一定の月数で機械的に起運の年齢を決める方法)について「今人行運多用約法……殊不明折除實暦之數也」と述べ、正式な日数換算によらない略法を批判しています。この批判は、起運の年齢を正確に求めるには実際の暦(節気までの日数)を使う必要があるという当時の立場を示すものです。
本サイトでの扱い
当サイトでは、生まれた日から次の節気(または前の節気)までの実際の日数を計算し、『三命通會』が示す換算方法に基づいて起運の年齢を求めます。大運は、この起運の時期を起点として10年ごとに切り替わるものとして命式に表示します。生まれた日と節気の日付がほぼ重なる場合は、換算した年齢が0歳に近い値になることもあります。
流派による違いと、本サイトでの扱い
大運の順行・逆行と、節気までの日数から始まる時期を求めます。出生時刻が不明な場合や節入りに近い場合は、開始時期が確定できないことがあります。
出典・参考文献
- 三命通會(明・万民英) 巻二 論大運
- 三命通會 巻二 論大運(本文行300–315)