COLUMN

五行が一つ欠けている。それだけで悪い命式になる?

命式の基礎
五行が一つ欠けている。それだけで悪い命式になる?をテーマにした水彩イラスト

五行が一つ欠けているだけでは、悪い命式とは決まりません。まず「どの欄で0なのか」を確認しましょう。天干と地支本気の個数で0でも、蔵干には含まれることがあります。また、見えない五行と、命式に必要と読む五行は同じとは限りません。

五行がないとは天干地支だけか蔵干も含むか?

「木がない」という説明には、天干に木がない、グラフで木が0、蔵干まで見ても木がない、という異なる意味があります。五行の不足を読む前に、どの範囲を数えた結果かを聞く必要があります。

当サイトの「命式に表れる五行」は、確定した天干と地支本気を各1個として集計します。地支の蔵干をすべて加えた合計ではありません。地支本気は、その地支を代表する蔵干です。

次は実在人物ではない検証済みの架空例です。1990年6月15日09:00、東京、時計時刻、真太陽時補正なし。四柱は庚午・壬午・辛亥・癸巳です。

五行が一つ欠けている。それだけで悪い命式になる?:比較表1
調べる五行 天干+地支本気の個数 蔵干にある字 ここから言えること
木 0 日支・亥の甲 表面では0だが蔵干にはある
土 0 午の己、巳の戊 表面では0だが蔵干にはある
水 3 亥の壬もある グラフと蔵干を足して3とは数えていない

この命式の「木0・土0」を、木や土の働きが一切ないという意味にすることはできません。蔵干の採用方式や月支の司令干も、サイト間比較では一緒に記録します。蔵干の字の一覧と、月内のどの蔵干が司令するかは別の情報です。

欠けた五行と必要な五行が違うのはなぜ?

欠けた五行は存在の話、用神は命式の状態に応じて何を必要と読むかという役割の話です。五行バランスを五種類の同数に揃えることが、用神判断ではありません。

先ほどの例では、木と土がともに0ですが、計算は土を主な用神とし、木を忌神の方向として示しました。「0なら全部足す」という読みと、同じ命式で逆の結果になります。理由は、日干の辛が夏の火の条件にあり、日干を支える印として土を採る扶抑の判断と、辛が剋す木を財の負担として扱う判断が違うためです。これは占術の採用規則による説明で、土を増やす行動の効果を実証したものではありません。

調候では日干と月支の組み合わせを見ます。『窮通宝鑑』の五月辛金は己と壬を併せて扱います。原典の五月は午月を指し、西暦5月の意味ではありません。水の個数が多いか少ないかだけで季節の読みを終えず、どの干がどう配置されるかも問題になります。古典の季節論と、現代の五行グラフは見ているものが違います。

なお、子平真詮の月令から取る「用神」と、近代の扶抑・調候で必要な五行を指す「用神」は同じ定義ではありません。説明を比較するときは、どちらの意味かを揃えてください。

不足を補う前に月令と用神のどこを確かめる?

最初は月支を確認します。この例の午は夏の条件です。次に日干の強弱を、季節だけでなく根や他柱の助け、合・冲を含めて確認します。最後に用神欄で、扶抑・調候などの体系名、主な用神と補助、命式内にあるか、保留理由があるかを見ます。

五行が一つ欠けている。それだけで悪い命式になる?:比較表2
確認する欄 自分のメモ
五行0の集計範囲 天干+地支本気か、蔵干を含むか
月支・月令 季節と節入りの確認
日干の強弱 根と他柱を含む根拠、時刻不明の保留
用神 五行だけでなく採用体系と条件

欠けた五行の色を身につける、特定の食品を食べる、といった方法はこの集計や原典の用神判断から自動的には導けません。食事の必要量や体調を、命式の0から推定しないでください。この記事の確認手順を終えた後も、色や食物による運勢改善の証明が得られるわけではありません。

五行が欠けるという言葉が気になったら、「何が0なのか」を命式表で確かめるところへ戻りましょう。その一手で、数の話と必要性の話を分けられます。

次に確認するページ

無料で自分の命式をつくる

出典と読みの範囲