三命通会さんめいつうかい
意味と読み方
三命通会は、四柱推命に関する多くの説や計算方法を集めた、百科事典のような古典です。干支の性質、季節の区切り、命式の型、神殺など幅広い話題が収められています。
たとえば「桃花煞という名前はどこに書かれているか」「大運をどう数えるか」を調べるときの重要な資料です。一冊の中でも複数の見方を紹介しているので、書名だけでなく、どの巻・章のどの説を採るかまで確かめて読みます。
詳しく知る:成立条件・原典・解釈
意味
三命通会(さんめいつうかい)は、明代に編まれた命理(四柱推命)の集大成的な書物で、全十二巻からなります。神殺・蔵干(月律分野)・納音五行など、命式分析に関わる幅広いテーマを網羅しています。
原典での記述
昔者黄帝将甲子分軽重而配成六十
巻頭の論納音取象は、この一節から始まり、六十干支に納音五行を配した由来を説く形で書き起こされています。巻を追うごとに、天干地支の陰陽・蔵干・十二運・神殺・各格局の解説が展開されます。
命式での見方
当サイトの蔵干(月律分野)と神殺(天乙貴人・月徳・天徳など)の判定は、この三命通会を主な典拠としています。たとえば月支酉の司令干を庚7日・辛23日とする日数配分は、三命通会の論人元司事の表に基づきます。
成り立ちと歴史
著者は明代の万民英(字は育吾)とされ、巻首には「育吾山人」とのみ記されています。個人の独創というより、明代中期までの命理書・抄本を集大成した書物という性格が強く、清代の『四庫全書』にも収録され高く評価されました。
流派による違い
三命通会は神殺を重視する体系であるのに対し、後発の子平真詮・滴天髄は神殺を格局判断から排除する立場を取ります。この違いは、命理学の流派が「神殺中心」から「格局・用神中心」へと重心を移していく歴史的な変化を映しています。
成立年代・著者
三命通会は明代、16世紀後半(万暦年間)ごろに成立したとされ、著者は万民英(字は育吾、号は育吾山人)と推定されています。万民英は河南道監察御史・福建兵備参議などを歴任した官吏で、巻首には本名を伏せて「育吾山人」とのみ記されています。
構成
全十二巻からなり、巻一で納音・陰陽五行の総論、巻二以降で蔵干(月律分野)・十二運・格局・神殺・六十甲子の詩賦など、命理学の主要テーマをほぼ網羅する構成を持ちます。個人の独創というより、明代中期までに蓄積された命理書・抄本を集大成した書物という性格が強いとされます。
後世への影響
清代には『四庫全書』に収録され、術数書としては異例の高い評価を受けました。神殺・蔵干の詳細な体系は、後世の命理実務書、とくに日本の四柱推命実務にも大きな影響を与えたと考えられています。
本サイトでの参照箇所
当サイトでは、蔵干の月律分野方式(司令干の日数配分)と、神殺の主文・補助・不採用の分類において、三命通会を主要な一次典拠として参照しています。
本サイトでの扱い
当サイトでは、蔵干の月律分野方式と、神殺の主文・補助・不採用の分類において、三命通会を主要な典拠として用います。格局・用神の骨格には子平真詮・滴天髄・窮通宝鑑を用い、神殺は分析の骨格には混ぜず補強の位置づけとしています。
出典・参考文献
- 三命通会(明・万民英)
- 国立公文書館デジタルアーカイブ「三命通会」 書誌表示
- 三命通会(明代進士万民英創作の命理学書籍) 生没年・成書年の記述