余気よき
意味と読み方
余気は、季節が切り替わっても残る「前の季節の名残」を指す成分です。春になってすぐ冬の気配が消えるわけではない、というように、変化の途中を読むための考え方です。
十二支の内側にある成分である蔵干を、本気・中気・余気と分けるときに使います。節入り直後に余気を主役とする方式もあり、「余りだからいつも無視できる」とは限りません。具体的な成分や日数の配分は、採用する蔵干表で確認します。
詳しく知る:成立条件・原典・解釈
意味
余気(よき)は、地支の蔵干(地支の内部に隠れている天干)のうち、本気・中気に次いで位置づけられる、力の弱い干のことです。月律分野の考え方では、前の月の名残として月の初めごろに働く干として位置づけられます。
原典での記述
明代の『三命通會』巻二「論人元司事」には、寅月について「正月建寅,寅中有戊土用事五日,丙火長生五日,甲木二十日」(四庫全書本による)とあり、寅の地支の初めの5日間は前の月(丑月)の土気を引き継ぐ戊が働くとされています。この、月の初めに前月の気を引き継いで働く干にあたる部分が、後世に余気と呼ばれる位置づけです。
命式での見方
月支の蔵干のうち余気にあたる干が天干に透っていれば、本気・中気が透っていない場合に限り、余気の十神を格局の候補として検討することがあります。生まれた時期が余気の期間(節入り直後の数日間)にあたる場合は、余気そのものが司令干になります。節入りの日時が正確に分かっているほど、余気にあたるかどうかの判定は精密になります。
本サイトでの扱い
当サイトでは余気を月律分野方式(三命通會の日数配分)の一部として扱い、節入りからの経過日数に応じて司令干になり得るかどうかを判定します。節入り直後の数日間に生まれた場合は、余気が司令干になる可能性がある旨を結果に示します。余気の日数は本気・中気に比べて短く設定されている月が多く、その分だけ司令干になる範囲は狭くなります。
流派による違いと、本サイトでの扱い
余気の期間や蔵干の日数配分には流派差があります。節入り直後は司令干が切り替わるため、出生日時を確かめて読みます。
出典・参考文献
- 三命通會(明・万民英) 巻二 論人元司事(四庫全書本)
- 三命通會/卷二「論人元司事」 第6節
- 三命通会「論人元司事」 艮土用事五日の記述