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神殺とは? 天乙貴人から亡神まで、命式に現れる補助の星

命式の基礎
夜空に散らばる十五の星の、神殺をイメージした挿絵

神殺とは、命式にある干支の特定の組み合わせによって成立する、吉凶それぞれの意味を持つ補助的な星のことです。通変星や格局のような命式全体の骨組みではなく、特定の柱どうしの関係に注目する、副次的な読み方の材料として使われます。

神殺に限らず、四柱推命のしくみ全体は「四柱推命とは?」で解説しています。

神殺とは何ですか?

四柱推命の主な読み方は、通変星・十二運・格局・用神など、五行の生剋に基づく体系です。これとは別に、特定の干支の組み合わせが命式にあるかどうかで成立・不成立が決まる星が、「神殺」です。吉の意味を持つ天乙貴人のような星もあれば、羊刃のように扱いに注意が必要とされる星もあります。

神殺はどうやって成立を判定しますか?

神殺の成立判定の流れ
神殺は星ごとに決まった基準の柱と地支の組み合わせを照合して成立・不成立を判定し、成立していても冲・空亡にあたる場合は作用が弱まる。

神殺では星ごとに、成立の基準となる柱(日干・月支・年支・日柱など)と、対応する干支の組み合わせが、あらかじめ1つずつ決まっています。たとえば「年支が申のとき、他の柱に寅があれば成立」と定義された星なら、命式の年支と他の柱の地支を照らし合わせて成立・不成立を判定する、という仕組みです。

主な神殺の一覧

主な神殺の分類(語られ方による大まかな整理)
天乙貴人など吉星として語られるものと、羊刃など強さ・注意と結びつけて語られるものなど、主な神殺を伝統的な語られ方で大まかに分けた図。

扱っている神殺の主なものは、次のとおりです。

神殺 判定の基準
天乙貴人 日干(または年干)と地支の組み合わせ
月徳貴人 月支と日干の組み合わせ
天徳貴人 月支と日柱(または日支)の組み合わせ
文昌貴人 日干と地支の組み合わせ
咸池(桃花) 年支(または日支)と他柱の地支の組み合わせ
駅馬 年支(または日支)と他柱の地支の組み合わせ
羊刃 日干と地支の組み合わせ(陽干のみ成立)
華蓋 年支と他柱の地支の組み合わせ
将星 年支と他柱の地支の組み合わせ
魁罡 日柱の干支そのもの(庚辰など特定の組み合わせ)
金輿 日干と地支の組み合わせ
孤辰・寡宿 年支と他柱の地支の組み合わせ
劫殺 年支と他柱の地支の組み合わせ
亡神 年支と他柱の地支の組み合わせ

このほか、星によっては細かい注記が付くものもあります。天徳貴人に付く、月支が子(ね)の場合の特殊な条件や、文昌貴人に付く、日干が辛の場合の別表などです。

神殺の成立が弱まる・無効になる条件はありますか?

神殺の多くは、成立の基準となる地支が命式の中で「冲」や「空亡」にあたると、成立していても作用が弱まると考えられています。冲は反発する地支どうしの関係、空亡は干支の周期のずれによって力を失う状態のことです。当サイトは「冲・空亡」を神殺共通の弱め条件にしています。古典の「冲破」は冲による破壊と読み、破は弱め条件に使いません。月徳貴人・魁罡など一部の星には「刑」(別の反発関係)による弱め条件も個別に適用します。空亡の仕組みを解説した記事は「空亡(天中殺)とは?」です。

神殺は命式のどこに現れても同じ意味ですか?

同じ神殺でも、年柱・月柱・日柱・時柱のどこに現れるかで、関わる範囲の読み方が変わるとされます。複数の柱にまたがって同じ地支が神殺の条件を満たす場合も、当サイトは重複として加算せず、成立の有無だけを1回分として数えます。

神殺は通変星や格局より重視しますか?

神殺は、命式全体の骨組み(通変星・格局・用神)を補う位置づけとし、判定の主軸には使いません。強弱や用神の結論を、神殺の情報だけから導くこともしません。あくまで、命式全体の読み方に添える補助的な材料として示します。

天乙貴人とはどんな神殺ですか?

天乙貴人は、神殺の中でも代表的な吉星の1つとされます。成立するのは、日干(または年干)と命式の他の柱の地支とが、特定の組み合わせになるときです。該当する地支が複数の柱(たとえば年支と時支の両方)に現れていても、判定では重複して加算せず、成立の有無を1回分とします。この地支が冲・空亡にあたれば、成立していても作用が弱まる状態とみなします。

羊刃はなぜ注意が必要とされるのですか?

羊刃は、日干が陽干(甲・丙・戊・庚・壬)の場合にのみ成立する神殺です。日干から見た十二運で「帝旺」にあたる地支が、命式の他の柱にあると成立します。日干の勢いが非常に強くなる状態と結びつけて説明されることが多い星です。格局の判定でも、月支が禄堂(建禄)か刃(帝旺)にあたるかどうかが、建禄格・月劫格を確定する条件になります。格局の詳しい決め方は「格局とは?」で解説しています。

神殺の情報は、鑑定結果の中でどのように示されますか?

鑑定結果に示すのは、命式に成立している神殺の柱ごとの一覧と、各星が持つ一般的な意味の解説です。神殺が成立するかどうかは、あくまで干支の照合で決まる事実です。意味づけのほうは、伝統的な解釈に基づく参考情報としてお読みください。

年支から調べる寡宿は孤辰と対になりますが、対応する支が異なります。表と架空例で照合し、結婚や死別を断定しません。白虎は同じ名前でも占術ごとに規則が違うため、当サイトの自動計算対象に含めていません。

まとめ

  • 神殺は、特定の干支の組み合わせによって成立する、吉凶の意味を持つ補助的な星です。
  • 天乙貴人・文昌貴人など吉の意味を持つものと、羊刃・劫殺など扱いに注意が必要とされるものがあります。
  • 成立の基準となる地支が冲・空亡にあたると、成立していても作用が弱まると考えられています。
  • 当サイトで神殺は、通変星・格局・用神という主軸を補う、補助的な材料という位置づけです。

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出典・関連資料

  • 神殺の名称と成立条件の伝統的な体系は、三命通会(明・万民英)に記述のある、子平(四柱推命)の考え方に基づきます。
  • 神殺の判定規則(成立の基準・弱め条件)の実装内容は、当サイトの計算方法で詳しく確認できます。