格局

炎上格えんじょうかく

意味と読み方

炎上格は、専旺格のうち火の勢いが命式を強く占める型です。「炎上」は炎が上へ燃え上がる性質を表します。日干が火に属し、季節や地支も火のまとまりを支えるかを確認します。名前の強さとは別に、現実の事故や気性の激しさを示す言葉ではありません。

たとえば火の地支がそろっていても、水による制し方やほかの五行との関係によって、単純な専旺として読めない場合があります。火が多ければ自動的に成立、という数え方ではありません。命式の全体が一方向へまとまるかを見たうえで、巡る運がその流れをどう変えるかを読むための型です。

丙日で寅・午・戌が集まる例は火のまとまりを考える入口です。水が強い場合にはその関係を別に調べます。夏の月に生まれたかどうかも、火の勢いを見る材料になります。

詳しく知る:成立条件・原典・解釈

意味

炎上格は、専旺格5種のうちのひとつで、日干が丙・丁(火)にあたり、地支が火の局(巳午未の方合、または寅午戌の三合)で強く占められている場合に成立します。火が燃え上がる性質にちなんで名付けられた型です。

原典での記述

一方秀氣定為奇,五氣元来是四時

滴天髓「順局」の一方秀気の原理が典拠とされ、炎上という個別名称は後世の命例注釈のなかで定着したものと考えられています。書経・洪範の「火曰炎上」という古い言い回しを踏まえ、火の勢いが極まった命式を象徴する名として定着したと考えられています。

命式での見方

成立する例として、日干が丙・丁で、地支に巳午未、または寅午戌がそろい、これを剋する水気がほぼ存在しない場合に炎上格の候補となります。逆に成立しない例として、火局がそろっていても、命式のどこかに亥や子といった水の地支が残っている場合は、火の勢いに対する剋があるとみなされ、炎上格としては認められません。

成り立ちと歴史

「炎上」は書経・洪範の五行の性質を表す言い回し(火曰炎上)に由来するとされ、専旺格の分類が整理される過程で火の局に当てられました。

本サイトでの扱い

本サイトは日干が火で地支に火局がそろい、水気による剋がほぼ無い命式について、炎上格を判定します。

関連する用語とのつながり

炎上格は専旺格5種のひとつで、木の曲直格・土の稼穡格・金の従革格・水の潤下格と共通の原理(一方秀気)を持ちます。成立条件の考え方はこれら4種にも共通して当てはまります。

よくある誤解

炎上格=火が多ければ自動的に成立する、という理解は単純化しすぎとされます。局が方合・三合として完全にそろっているか、水気による剋が本当に無いかまで確認して初めて成立するとされます。

命式の天干にも丙・丁が複数透っていると、地支の局とあわせて火の勢いがより明確になり、炎上格としての読み方に説得力が増すとされます。

炎上格の命式は、夏(巳午未月)に生まれた場合により成立しやすいとされ、季節(調候)の観点とも重なりを持つ構成です。

流派による違いと、本サイトでの扱い

滴天髓「順局」の一方之秀気(一方位の五行が極めて純粋に揃う命式)の原理が専旺格の一次典拠。「曲直仁寿格」等の個別名称は滴天髓闡微(任鉄樵注)や淵海子平・神峰通考など後世の命例注釈で定着しており、沈孝瞻の子平真詮には専旺格の体系的な章はない。
曲直・炎上・稼穡・従革・潤下という名前は、書経「洪範」が五行の性質を述べた語(木は曲直、火は炎上、土は稼穡、金は従革、水は潤下)に由来します。
子平真詮も「論雑格」で、一つの五行が全体をそろえる形を格の一つとして短く挙げています。

出典・参考文献