格局

稼穡格かしょくかく

意味と読み方

稼穡格(かしょくかく)は、日干が戊・己の土で、土の勢いが命式を強く占める専旺格の一つです。土の文字が多いだけでは確定せず、月令・蔵干・天干に透る干とその根を合わせて見ます。農業への適性や財産の増加を直接示す名前ではありません。

「土が多い」と「稼穡格」を分ける

  • 日干が土でない:土が多くても稼穡格にはしません。
  • 日干が土でも月令の支えが違う:土の個数だけでは採りません。
  • 辰・未がある:中には乙木も蔵されます。蔵干に木があるだけで即不成立とはせず、甲・乙の透干と根の働きまで確認します。
  • 当サイトの計算:日主側の勢力、月令、根のある官殺などで「成立」「仮」「候補なし」を分けます。これは採用方式であり、古典の条件を数値そのものとして引用したものではありません。

架空命式の比較

成立例の「戊戌・己未・戊戌・己未」と、日干を含む日柱が異なる「戊戌・己未・甲戌・己未」を、年月日時の順で比べます。当サイトの当サイトの計算では前者は稼穡格が成立し、後者は日干が木のため稼穡格の候補になりません。これは判定の違いを確かめる架空の四柱入力で、実際の出生日時から算出した人物例ではありません。

『尚書』「洪範」は五行の性質として稼穡を述べる資料、『子平真詮』「論雑格」は一方の気をそろえる格に触れる資料です。名前の説明と細かな計算条件を区別します。ほかの型との違いは格局の解説で確認できます。

詳しく知る:成立条件・原典・解釈

意味

稼穡格は、専旺格5種のうちのひとつで、日干が戊・己(土)にあたり、地支が土の局(辰戌丑未が複数)で強く占められている場合に候補となります。「稼穡」は種をまき収穫するという意味で、土の性質にちなんで名付けられた型です。

原典での記述

一方秀氣定為奇,五氣元来是四時

滴天髓「順局」の一方秀気の原理が典拠とされ、稼穡という個別名称は後世の命例注釈のなかで定着したものと考えられています。土は木火金水と異なり、明確な方合・三合の局を単独で持たないため(辰戌丑未は四庫・四隔として扱われる)、他の4局に比べて成立の判定基準がやや曖昧になりやすいと、後世の注釈者からも指摘されています。

命式での見方

成立する例として、日干が戊・己で、地支に辰戌丑未が複数そろい、これを剋する木気がほぼ存在しない場合に稼穡格の候補となります。逆に成立しない例として、辰戌丑未が複数あっても、そのうち辰・未には木気(乙)が蔵干として含まれるため、天干に甲・乙が透るときは、その根と働きが土のまとまりを制するかまで確認します。

成り立ちと歴史

「稼穡」は書経・洪範の五行の性質を表す言い回し(土爰稼穡)に由来するとされ、専旺格の分類が整理される過程で土の局に当てられました。

本サイトでの扱い

本サイトは日干が土で地支に辰戌丑未が複数そろい、月令の支えと日主側の勢力、木の透干と根を合わせて、稼穡格の成立・仮・候補なしを判定します。

関連する用語とのつながり

稼穡格は専旺格5種のひとつで、木の曲直格・火の炎上格・金の従革格・水の潤下格と共通の原理(一方秀気)を持ちます。土だけが明確な三合局を持たない点は、他の4種との違いとして押さえておくと理解しやすくなります。

よくある誤解

稼穡格=土の柱が多ければ自動的に成立する、という理解は単純化しすぎとされます。辰・未に蔵干として木気が含まれる点を踏まえ、木による剋の働きと全体の勢力まで確認する必要があります。

流派による違いと、本サイトでの扱い

滴天髓「順局」の一方之秀気(一方位の五行が極めて純粋に揃う命式)の原理が専旺格の一次典拠。「曲直仁寿格」等の個別名称は滴天髓闡微(任鉄樵注)や淵海子平・神峰通考など後世の命例注釈で定着しており、沈孝瞻の子平真詮には専旺格の体系的な章はない。
曲直・炎上・稼穡・従革・潤下という名前は、書経「洪範」が五行の性質を述べた語(木は曲直、火は炎上、土は稼穡、金は従革、水は潤下)に由来します。
子平真詮も「論雑格」で、一つの五行が全体をそろえる形を格の一つとして短く挙げています。

出典・参考文献